内宮・外宮☆

伊勢を中国哲学による「天」とするためには、
天照大神を「太一」に習合させなければならない。
そうしてその次の段階としては当然「太一」と不可分の関係にある、
北斗の神も新しく祀らねばならぬことになる。


しかも中国思想において「天」を象徴する方位は西北(いぬい)であるから、
新しく大神を勧請する場合、当然それは西北の方位から迎えなければならなくなる。


そこで西北の丹波から「止由気(とゆけ)」という北斗の神が勧請され、
「太一」をまつる内宮に対して、その西北に当たる度会(わたらい)の地に、
鎮座されることになった。


「太一」は内、北斗は外であるから、ここにおいて
「内宮」「外宮」の呼称が成立した。



(「隠された神々」吉野裕子

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