「ラーマーヤナ」悲劇の王妃シータ妃と≪ネフェルティティ≫☆1


ラーマーヤナ」通読しました!
また、もう少し読み込んでみないとわからないこともありますが、わかったことから早速書いてゆこうと思います。


ラーマーヤナ」という題名からもわかるように、この神話は、英雄ラーマーの武勇伝というテーマが主になるのでしょうが、今回金星の統合ワーク≪ネフェルティティ≫の準備として読みましたので、当然、ラーマーの配偶者であるシータ妃に重点を於いて語ってみたいと思います。


シータ妃は、

 「朕には、シーターと呼ぶ娘がありますが、この娘は人の腹から生まれたのではない。
朕が、畑を耕してこれを潔めておると、にわかに畦から現れ出て来た、天性心正しく、いかにも神々しい娘です。」

とあるように、人から生まれたのではなく、地から生まれたということになっています。

そして、
 「かくヴィシヌ神の化身であるラーマ王子は、その配神ラクシュミーの化身であるシーター妃をその妻とした。」 

とあるように、定められた「聖婚」であったということがまず読みとれると思います。

そう、これは、「聖婚」なのです!
でもね、ここが≪ネフェルティティ≫のテーマと重なってくるのですが、「聖婚」=幸福な結婚=幸福なパートナーシップではない!ということが、この「ラーマーヤナ」を準備として読まされた大きな意味のようでした。


結婚してから、いろいろあって、ラーマが宮殿を離れ、森の生活を送るときにも、シータ妃は、ラーマに着いてゆくと強い決意で言い張って、着いてゆきます。
とにかく「聖婚」なんだから、どんな苦難も一緒に乗り越えるのだという決意は、シータ妃のほうが勝っている感じなのです。


で、森の生活のなかで、ラーマは、隠者の人たちを殺しにくる羅刹の王の退治を隠者たちに依頼され、義憤に満ちてそれを引き受けます。
そのときのシータ妃の言葉が、とても重要だと感じたので、そこの部分も転記してみますね。

「シーター妃は、ヴィラーダの災難と彼女の良人(注:ラーマのこと)の賢者たちに対して承諾した約束とによって、深く考え込まされた。
翌日、林中で彼女は、彼女の良人に、かくいった。

’正義の大道は、ほんとうに毛筋ほどもそれぬ真っ直ぐな行為によってのみ達しられると思いますの。けれども、この世ではあらゆる害悪の願望を慎みますことで、それに達しられるのですわ。
ほんとうにこの世には、愛欲から生じまする三つの害悪のみが存在いたしますの。

詐り(いつわり)を申しますのが、その一つですが、もっと非道なのは、人妻との姦通と、敵意の無い者に、残酷な所業をなしますことですわ。

ああ、ラーガヴァ(注:ラーマのこと)よ、あなたは、詐りを申されたことなく、決して申されもなさぬでしょう。

なにかの原因からあなたが、ほんとうに正義の破壊と申さねばなりませね、人妻をお慕いになられますことも、おありあそばさぬでしょうよ。

ですが、第三の...敵意のありもせぬ動物をお考えなく残忍にお殺しなさいますことは、あなたにお起こりにならねといえぬかもしれませぬわ。

武器に触れられますると、その人の性質が変わると申されますの。
ちょうど火に触れると、物の性質が変わりますようにですわ。

私が、あなたにご注意申し上げますのは、あなたに対しまする、私の愛情とあなたが、私をお気つけくださいまするためですの、決してあなたにお教え申すというのではございませぬわ。

すこしのお怒りの原因のありませぬのに、ダンダカーの羅刹たちをお殺しになる、そういう残忍なご決意を、あそばされぬように、弓の名人でいらせられまするあなたに、私はお願いいたしたいのですわ。

苦行にいそしんでお出での方々のお悩みをお救いになされますので格別で、武士性階の勇士としてお持ちの弓で、そうあそばすのもいたしかたありませぬわ。

されど、どこに武器の用が、そしてどこに森の用がありますの。
これらは、互いに矛盾しておりますわ。
ですから、私たちに、私たちの生活いたしまする場所の法則を敬重させてくださいませ。

正義から富が生まれますの。
正義から幸福が出て来ますの。
正義によれば、人は、何ものをも得られますわ。
この世の真髄は、正義ですもの。」


でも、ラーマは、このシータ妃の言葉を受け入れないのです。
そして、羅刹王ラ―ヴァナを退治しようと戦いを決意します。


続きます。


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