わたしは秋、特に10月に村上春樹さんの本を読む傾向がある、笑。

わたしは、どうも、10月に村上春樹さんの本を読む傾向があるようで、去年も、確か一昨年もそうだったと思います。
それ以外の季節には、どうも全く読む気が起きません。



わたしは、小説好きかといえば、実はかなりの小説好き、なのですが、普段お仕事をしていると、実際そんなに読めません。(というか全然読めません!)
どうしても、読むとしたら、仕事関係の本を優先的に読むことになるからです。



それで、読みたいなと思う作家さんは、文体が好きな作家さんを取敢えず優先しています。
で、村上春樹さんと、大体もう一人の作家さんくらいの本しか読みません(読めません)。
あくまで、わたしの偏見ですが、この二人の作家さんは、似ていると思います。
と言っても、一般のかたは、ええ〜!、違うよ!とおっしゃるかもしれません。
共通項は、「谷崎潤一郎賞」を取られていることくらいかな〜?、笑。
そして、最近改めて知ったのですが、アンチ村上春樹って多いのですね〜、汗。



「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」に続いて、「ねじまき鳥クロニクル」に手を付けました。


これは、結構読みごたえありました。
あくまで、わたしの偏見的な感想を語ると、これは、2次元的な闇が、最も暗く威力のある闇が、ある地上の人間に入り込む、そのとき地上で、どういうことが起こるのか?という感じの物語に感じました。

自然災害とは違う、人間の自我的な残虐さの素地に2次元的な闇が入り込む怖さみたいなものを感じました。(その最も、大規模なのが、戦争なのでしょうね。)
そして、その人物には、社会的にも特に強い影響力を持つ人が選ばれることが多いのでしょうね。

日本にも纏わる暗い歴史を元に語られています。



シュタイナーは、これからルシファー、アーリマンに加わって、さらなる第三の悪が地上に顕現することになると予言していました。
がっつり分けると、ルシファーは、アストラル体を汚し、アーリマンは、エーテル体を汚し、その第三の悪は、魂を汚すと、わたしは理解しているのですが、(これはあくまでわたしの理解です
魂を損なう破壊力を持つ、その第三の悪は、「悪意に満ちた冷徹で圧倒的で強烈な残虐さ」なのかもな〜と思いました。

たとえば、不慮の事故や災害で身体的なショックを受けたときなども、エーテル体は、衝撃を受けると思うのですが、魂が壊れるまではいかないと思うのです。

でも、「悪意に満ちた冷徹で圧倒的な強烈な残虐さ」は、それを見せられただけで、魂を破壊する威力があるのだな〜と、この小説を読んで、しみじみ感じました。
その「悪意に満ちた冷徹で強烈な残虐さ」は、「暴力的な性衝動(破壊衝動)」と「社会的(精神世界的)権力指向」に帰結するのかもとも思いました。

読んでいて、かなり怖かったです〜。
でも、物語のなかで、解決していて良かったです☆


なんとなく希望が持てたのは、「ノルウェイの森」のなかで、救うことが出来なかった直子さんを、(直子さんは、突然予期せず井戸に堕ちることを、暗喩的に絶望的に救いが届かないこととして小説のなかで、何度も語っているわけなので)、井戸の底まで降りて、異空間まで移動して、救うことが出来たということまで、「ねじまき鳥クロニクル」で、救いをやり遂げているのかな?ということでした。

もちろん、「井戸の底」というのは、2次元の暗喩だと感じるわけですが。

そして、「ノルウェイの森」では、誰もいない森のなかの古井戸に落ちたら、誰も見つけてくれはしない=絶望という構図だったと思うのですが、「ねじまき鳥クロニクル」は、たくさん特殊能力をもった人たち(人間で)が出てきて、誰も見つけられないはずの井戸に堕ちた人をたすけられるのですね〜。
ここ、重要!って個人的には思いました!

やっぱり、「特殊能力」が必要な時代になってきているということなのだなと。
じゃないと、深い森のどこかにある古井戸に堕ちてしまった人を助け出すことは出来ませんからね。

そして、この「特殊能力」は、本物でなければだめです。当然ながら。
(なんちゃって!、じゃだめ!ってことですね、苦笑)


暗いホテルでの異空間での戦いは、4次元的な戦いにも感じられました。
「悪意に満ちた冷徹で強烈な残虐さ」を持った人物が、4次元に参入して、そこで支配を握ったら、もう3次元のわたしたちは、かなりの悲惨さを被ることは避けられませんから。
そういうことは、今後も、(絶対!)起きないで欲しいなと願うばかりです。

でもね〜、「政治の世界は、一種の錬金術」という言葉が、すごく心に残りました。
「悪意に満ちた冷徹で強烈な残虐さ」って、政治の世界と親和性があると思うので、本当に注意が必要なんだろうな〜。


結論として、だからこそ、2次元、4次元に「正しい姿勢で」参入して、そこでの勝手を知る人が増えて欲しいな〜とも本当に思いますね。


ねじまき鳥クロニクル」の中でも、2次元、4次元の勝手知ったる善なる人の助けあっての解決でしたからね。

かなり意味不明なことを書いてしまっておりますが、こちらのブログをのぞいてくださるみなさんには伝わるのではないかと希望を込めて?書いてみました、笑。


登場人物のなかで一番好きなのは、「シナモン」です。
彼、最高ですね。
でも、それだけの力を持つには、やはり、ここ3次元では何かを失わなければならないのだろうか?と考えると切ないですね。
たとえば、彼の「声」のように。


わたしはね〜、正直、そこまでの覚悟は、まだできないですね〜。
でも、まあ、無理することではないですからね。
自分なりに精一杯でいいのだろうと、そう、思っています、笑。