2次元のグリッドの意味☆


2次元ナディ
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2次元のグリッドのこの漆黒の石は、ブラックトルマリンです。
そして、中央には、「12次元ナディ」や、「レディ・ナダ」でも使われている
ローズクォーツスフィア。
そして、ブラックトルマリンの隙間に、ハートのローズクォーツの大小3つ。


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やみくろの声は今では私の耳にもはっきりと聴き取れるようになっていた。
しかし、正確に言えば、それは声というよりは
むしろ耳鳴りに近かった。
闇を切りすすみ、ドリルの刃のように鋭く耳を突く、
無数の羽虫のうなりだった。
それはあたりの壁に激しく反響し、
私の鼓膜を妙な角度にねじ曲げていた。
私は、そのまま懐中電灯を放り出し、
地面にしゃがみこんで両手でしっかりと耳を塞いでしまいたかった。
まるで体じゅうの神経という神経に
憎悪のやすりをかけられているような気がしたのだ。


その憎悪は地獄の穴から吹きあがってくる激しい風のように
我々を押しつぶし、ばらばらにしようと試みていた。
地底の闇をひとつにあつめて凝縮したような暗い思いと、
光と目を失った世界で歪められ汚された時の流れが、
巨大なかたまりとなって我々の上にのしかかっているように感じられた。
私は、憎悪がこれほどの重みを持つことを知らなかった。


’足を止めないで!’
と彼女が私の耳に向けてどなった。
彼女の声は
からからに乾いていたが、震えてはいなかった。
彼女にどなられてはじめて、
私は自分の足が止まっていることに気づいた。

彼女は腰と腰を結び合わせたロープを思い切りぴっぱった。
’止まっちゃ駄目。止まったらおしまいよ。
闇の中にひきずりこまれちゃうわ’

しかし私の足は動かなかった。
彼らの憎しみが、私の足をしっかりと地面に押さえつけているのだ。
時間がそのおぞましい太古の記憶に向かって
逆戻りしているような気がした。

私はもうどこにも行けないのだ。
彼女の手が暗闇の中で思いきり私の頬を打った。
一瞬耳が遠くなってしまうほどの激しさだった。
’右よ!わかる? 右足を出すのよ。
右だったら、この頓馬(とんま)!’


私にわかるのは、彼女が言うように
やみくろたちが我々をその濃密な闇の中にひきずりこみ
とりこもうとしていることだった。

彼らは、恐怖を我々の耳から体にもぐりこませてまず足をとめさせ、
それからゆっくりと手もとにたぐり寄せようとしているのだ。」


’彼らは何をあれほど憎んでいるんだろう?’
と私は彼女に訊ねてみた。
’光のある世界とそこに住む者をよ’
と彼女は言った。



村上春樹「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」)

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読まれた方は、ご存じだと思うのですが、
「世界の終わり」と「ハードボイルドワンダーランド」が、交互に語られる内容です。
「世界の終わり」は、4次元的テーマ、
「ハードボイルドワンダーランド」は、2次元的テーマを描いていると思います。


「ハードボイルドワンダーランド」に出てくる
やみくろ」が、四大元素霊に準ずる存在の位置づけだろうと思います。


四大元素霊は、いわゆる聖化された聖霊とは違いますので、
善と悪、光と闇の両方があり、「やみくろ」は、
その最も悪で闇の存在たちという位置づけで登場していると、
わたしは理解しました。
光のある世界とそこに住む者を憎悪する「やみくろ」。
わたしの中にも、あなたの中にも、2次元があって、
そこに「やみくろ」がいます。


やみくろ」たちが潜む、2次元の暗闇の表現が、ブラックトルマリン
その闇と悪の中に眠る愛の可能性が、ハートのローズクォーツ
中央のローズクォーツスフィアは、12次元の愛のエネルギーです。


7次元のマスターたちは、全員、2次元に下降し、
自己の悪を見つめ、強く克服する意志を持ち続け、
その悪の中に潜む愛の種子を育て、
「偉大なる善」を完成させた存在たちです。



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